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「先進的窓リノベ2025事業」で窓から変わる住まいの快適性

先進的窓リノベ2025事業は、単なる費用軽減策ではありません。窓を変えることで、冬の底冷えや夏の暑さから解放され、結露やカビを防ぎ、光熱費も抑えられる。さらに資産価値の維持や健康リスクの軽減にもつながる――まさに暮らし全体をアップデートするための制度です。

そして、性能向上リノベ会員として提案できる「最大400万円規模の補助」の可能性は、住まいの未来を大きく変える力を持っています。

リノベーションを検討される方は、まず「どんな暮らしを実現したいか」を考え、そのうえで最適な補助金制度を活用してください。数値で裏付けられた安心と快適さを手に入れる一歩が、ここから始まります。

窓リノベーションの必要性と補助金の意義

日本の住宅は、世界的に見ても断熱性能が低いと言われています。国の調査によれば、最新の断熱基準を満たしていない住宅は9割以上。冬になるとリビングや脱衣所が底冷えし、夏は2階が蒸し暑くて寝苦しい――そんな悩みを抱える家庭は決して少なくありません。

特に大きな要因となるのが「窓」です。住宅の熱の約5割は窓から出入りすると言われ、性能の低い窓は室内環境を悪化させる大きな原因になっています。

  • 冬は窓から冷気が伝わり、暖房をしても足元が冷える
  • 夏は強烈な日射熱で、冷房が効かずに電気代が高騰する
  • 窓際で結露が起こり、放置すればカビやダニが増える
  • 温度差が大きい脱衣所やトイレでは、ヒートショックのリスクが高まる

こうした現状を改善するために注目されているのが「窓リノベーション」です。窓を断熱性能の高いものに改修することで、快適性・健康・省エネ・資産価値という多方面にわたるメリットを得られます。

そして、その取り組みを大きく後押ししてくれるのが、国が推進する補助金制度「先進的窓リノベ2025事業」です。

先進的窓リノベ2025事業とは

画像引用:https://window-renovation2025.env.go.jp/

制度の目的と背景

「先進的窓リノベ2025事業」は、既存住宅の開口部(窓やドア)の断熱改修に対して費用の一部を補助する制度です。目的は、家庭部門のCO₂排出削減、省エネ化の推進、そして国民が安心・快適に暮らせる住まいの実現です。

2025年の制度は、2030年に向けた国の温室効果ガス削減目標を見据えて設計されており、過去の制度と比べても支援内容が手厚くなっています。

補助額と対象工事

  • 補助率:工事費の50%相当
  • 上限額:1戸あたり最大200万円

対象となる工事は以下の通りです。

  • 内窓設置(二重窓)
     既存の窓の内側にもう一枚窓を設置する工法。断熱性・気密性・防音性の向上に優れ、コストパフォーマンスも高い。
  • 外窓交換(カバー工法/はつり工法)
     既存の窓枠を残したまま交換する「カバー工法」と、古い枠を撤去して新しく取り付ける「はつり工法」があります。性能と工期のバランスを考えて選択できます。
  • ガラス交換
     窓枠はそのまま、ガラスだけを高性能のものに交換する方法。手軽に断熱性を改善でき、予算が限られる場合にも有効。
  • ドア交換
     断熱性能を高めた玄関ドアへの交換も対象となります。ただし窓工事と同一契約で申請する必要があります。

グレード別補助金額の目安

補助額は窓のサイズや性能グレードによって細かく定められています。

  • 小サイズの内窓(0.2〜1.6㎡):1.2〜4.6万円程度
  • 中サイズの外窓交換(カバー工法):8.7〜18.1万円程度
  • ガラス交換:1枚あたり0.5〜5.5万円程度

工事する窓の数やグレードを増やせば補助額も積み上がり、最大で200万円に達するケースもあります。

補助金を最大限活用するための4つのポイント

① 登録事業者を通じて申請する

先進的窓リノベ2025事業は、一般消費者が直接申請できる制度ではありません。必ず「登録された窓リノベ事業者」を通じて申請を行う必要があります。契約前に、業者が登録済みか確認しましょう。

② 工法・数量を戦略的に選ぶ

同じ予算でも、どの窓を工法で工事するかによって補助金額は大きく変わります。複数の窓をまとめて改修することで、補助額を効率的に引き出すことが可能です。

③ 申請スケジュールを逃さない

この制度は予算上限に達し次第終了します。工事契約から着工、そして交付申請までの流れを早めに確認し、余裕を持って進めることが大切です。

④ 補助金以上の効果を見込む設計戦略

補助金は「費用が下がる」だけでなく、「暮らしの質を数値で改善する」チャンスです。断熱性能が上がることで、光熱費の削減・健康リスク低減・資産価値の維持向上といった効果が見込めます。

補助金額の目安と対象住宅のチェックポイント

補助金額の算出方法

先進的窓リノベ2025事業の補助額は、

  • 窓やドアのサイズ(大・中・小)
  • 断熱性能のグレード(S・SS・Aなど)
  • 工事の種類(内窓設置・外窓交換・ガラス交換・ドア交換)

によって決まります。

例えば、申請は1戸あたり合計5万円以上の補助額から可能で、上限は最大200万円です。どの窓をどのグレードで改修するかによって金額は変わるため、見積もりの際に業者がシミュレーションしてくれるのが一般的です。

対象住宅の傾向

この制度は「既存住宅のリフォーム」が対象です。特に効果が大きいのは、

  • シングルガラスのアルミサッシ
  • 木製サッシ
  • 築年数が古く、断熱性能が低い住宅

といった住宅です。逆に、新築に近い住宅や「樹脂サッシ+複層ガラス」が既に導入されている場合は、対象工事が限定されるケースがあります。

また、マンションの共用部や賃貸住宅、すでに高断熱仕様の窓が設置されている場合は対象外になる場合があるため、事前確認が必要です。

ご自宅セルフ診断チェックリスト

以下の項目に当てはまるものがあれば、補助金を活用する価値が十分にあります。

  • 築20年以上経過している
  • 窓がシングルガラスまたはアルミサッシ
  • 冬になると窓際が冷えて足元が寒い
  • 結露やカビが出やすい
  • 夏は冷房が効きにくく、部屋が暑い
  • 外の騒音が気になる
  • 窓や玄関ドアの開け閉めがしにくい
  • 光熱費を少しでも抑えたい
  • 玄関ドアから冷気や隙間風を感じる

1つでもチェックが入れば、補助金を活用するチャンスです。

どの工事が最適?簡単な選び方の目安

  • 隙間風は気にならないが手軽に性能を上げたい → 内窓設置がおすすめ
  • 窓が古く開閉がしづらい・隙間風がある → 外窓交換で根本改善
  • 窓枠は問題なく、ガラスのみ性能を上げたい → ガラス交換
  • 玄関から冷気が入る → 玄関ドア交換

申請が対象外となるケースの例

  • すでに高断熱仕様の窓やドアが付いている
  • マンションの共用部に該当する窓
  • 賃貸住宅で所有者の許可がない
  • 工事金額や補助額が下限(例:5万円未満)に満たない
  • 申請や工事が制度で定められたスケジュールから外れている

さらに広がる選択肢 ― 最大400万円の補助提案も可能に

引用:性能向上リノベの会パンフレットより

先進的窓リノベ2025事業の上限200万円に加え、ループスアーキテクトは「性能向上リノベ」会員だからこそ、もうひとつの制度「サステナブル建築物等先導事業」もご提案可能です。

  • 先進的窓リノベ2025事業:窓やドアなど開口部の断熱改修に最大200万円
  • サステナブル建築物等先導事業:省エネ・耐震・劣化対策など包括的な性能向上リノベに最大200万円

この2つを組み合わせれば、最大で合計400万円の補助を受けられる可能性があります。
「どうせ工事をするなら、補助金を最大限活用し、将来まで安心できる住まいにしたい」という方にとって、大きな魅力となるでしょう。

窓を変えることは、暮らしを変えること

EVENT

先進的窓リノベ2025事業は、単なる費用軽減策ではありません。窓を変えることで、冬の底冷えや夏の暑さから解放され、結露やカビを防ぎ、光熱費も抑えられる。さらに資産価値の維持や健康リスクの軽減にもつながる――まさに暮らし全体をアップデートするための制度です。

そして、性能向上リノベ会員として提案できる「最大400万円規模の補助」の可能性は、住まいの未来を大きく変える力を持っています。

リノベーションを検討される方は、まず「どんな暮らしを実現したいか」を考え、そのうえで最適な補助金制度を活用してください。安心と快適さを手に入れる一歩が、ここから始まります。

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